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2-12. 定期健康診断結果の活用と産業医との連携強化策

  • yutofukumoto
  • 2025年8月20日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年8月22日

定期健康診断は労働安全衛生法に基づき事業者に実施義務があり、従業員の健康状態を把握する重要な機会です。しかし、健診を単なる「義務履行」に留めるのではなく、結果を効果的に活用し、産業医との連携を強化することで、労働災害や疾病の予防、職場環境改善につなげることが可能です。ここでは、健康診断結果の活用方法と産業医との効果的な協力体制について解説します。



1. 健康診断結果の分析と傾向把握


健康診断の個別結果はもちろん重要ですが、全体データを集計・分析することで、組織全体の健康課題を把握できます。例えば、高血圧や高血糖といった生活習慣病リスクの増加傾向があれば、食事改善プログラムや運動機会の提供といった健康経営施策に反映できます。また、部署ごとにストレスや生活習慣の差異を把握することで、業務負荷や職場環境の改善につなげることも可能です。



2. 要再検査者・有所見者への対応


健診で「要再検査」「要精密検査」と判定された従業員には、速やかにフォローアップが必要です。会社として再検査の受診を勧奨し、結果を把握したうえで勤務への影響を評価します。特に心疾患や脳血管疾患リスクが高い従業員は、労災や突発的な健康トラブル防止の観点からも重点的に管理すべきです。



3. 産業医との連携強化のポイント


産業医は健診結果を基に、従業員の就業可否判定や就労配慮の助言を行います。連携強化のためには、以下の点が有効です。


・ 健診結果データを迅速に産業医へ提供する体制を整備する。

・ 所見がある従業員について、面接指導や就業上の措置を産業医と協議する。

・ 職場巡視や衛生委員会の場で健診データを踏まえた改善提案を受け入れる。

・ 健康課題に応じて、産業医と共同で教育研修や健康増進プログラムを企画する。



4. 健康診断結果の記録と活用の工夫


健診結果は労働安全衛生法で5年間の保存義務がありますが、単なる保存ではなく「活用」する視点が重要です。電子データとして一元管理し、経年比較を可能にすれば、健康状態の変化を早期に把握できます。また、個人情報保護を徹底しつつ、職場単位での傾向を衛生委員会に報告することで、全社的な健康管理方針に活かせます。



5. 健康経営との関連性


健康診断結果を積極的に活用し、産業医と連携して予防施策を実施することは、近年注目される「健康経営」にも直結します。従業員の健康増進は労働生産性の向上や離職防止につながり、投資家や取引先からの信頼獲得にも寄与します。


定期健康診断結果を有効に活用し、産業医との連携を強化することは、法令遵守のみならず、従業員の安全と企業の持続的成長を支える基盤となります。

 
 
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