4-1. 米国OSHAの最新動向と日本企業への影響
- yutofukumoto
- 2025年8月20日
- 読了時間: 2分
更新日:2025年8月22日
米国労働安全衛生局(OSHA:Occupational Safety and Health Administration)は、労働者の安全衛生を守るための規制を策定・執行する機関であり、その動向は米国内にとどまらず、日本企業を含むグローバル企業の経営にも大きな影響を及ぼします。特に製造業や化学産業など米国市場と密接に関わる業種では、OSHA規制の遵守が取引条件や企業評価に直結します。
1. 最新動向の概要
近年のOSHAの重点施策は、パンデミック対応から労働環境改善へとシフトしています。具体的には、有害化学物質のばく露防止、熱中症対策、シリカ粉じん規制の強化が挙げられます。また、建設現場や製造業での墜落防止プログラムの徹底も進められており、安全装備の義務化や罰則強化が見られます。さらに、労働者の権利保護を目的とした告発制度の整備や、リモートワークに伴う新しい労働安全課題への対応も検討されています。
2. 違反時の罰則強化
OSHAは違反に対して厳格な罰則を科しており、特に重大違反や繰り返し違反には高額のペナルティが課されます。2025年時点で、重大違反の上限罰金は1件あたり数万ドル規模となっており、複数違反が発覚した場合には企業に甚大な財務リスクをもたらします。違反情報は公開されるため、企業のブランドイメージや取引先からの信頼にも直結します。
3. 日本企業への影響
米国に拠点を持つ日本企業はもちろん、米国企業と取引する場合もOSHA準拠が求められます。特に製造装置や部材を輸出する場合、安全衛生に関する仕様がOSHA基準に合致しているかが審査対象となります。さらに、サプライチェーン全体でEHSコンプライアンスが重視されるため、間接的にも影響を受ける可能性があります。また、米国内で労働者を雇用する日本企業は、OSHAの規制に基づいた教育・訓練やリスクアセスメントを必ず実施しなければなりません。
4. 日本企業が取るべき対応
・ OSHAの最新規制改正を継続的にモニタリングする。
・ 労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001など)を導入し、国際基準との整合性を確保する。
・ 米国現地法人や工場でのEHS担当者に対して定期的な教育を実施する。
・ サプライチェーン全体でOSHA準拠の仕組みを整備し、取引リスクを回避する。
まとめ
OSHAの最新動向は、日本企業にとって法令遵守の範囲を超え、事業戦略やブランド力に直結する課題です。罰則強化や安全衛生基準の高度化を受け、企業はグローバルEHSマネジメントの一環としてOSHA対応を強化することが求められます。これにより、米国市場での競争力確保と企業価値向上を実現することができます。


