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4-13. 海洋プラスチック規制の国際動向と企業の対応策

  • yutofukumoto
  • 2025年8月20日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年8月22日

海洋プラスチック問題は国際社会で喫緊の課題とされ、各国政府や国際機関による規制強化が進んでいます。企業にとってはサプライチェーン全体での対応が求められており、環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)の観点からも重要性が増しています。特にSDGs目標14「海の豊かさを守ろう」に直結するテーマであり、規制動向を的確に把握し、自社戦略に組み込むことが競争力強化の鍵となります。



1. 国際的な規制動向


2022年に国連環境総会(UNEA)で「プラスチック汚染に関する国際条約(通称:プラスチック条約)」の策定が合意され、2025年までに拘束力のある条約が成立する見込みです。これにより、使い捨てプラスチックの削減、リサイクル促進、マイクロプラスチック排出抑制などが国際的に義務化される可能性があります。また、欧州連合(EU)は「使い捨てプラスチック指令(SUP Directive)」に基づき、ストローやカトラリーなど特定製品の販売禁止を実施済みです。アジア諸国でも中国やインドが段階的なプラスチック規制を導入しており、グローバル企業は輸出入を含めた規制遵守が不可欠です。



2. 日本国内の動向と国際基準との接続


日本では2022年に「プラスチック資源循環促進法」が施行され、設計段階からリサイクル性を考慮した製品開発やリユースの推進、排出抑制が義務付けられています。国際基準であるISOや欧州の規制と整合性を取る動きも加速しており、企業は国内法令だけでなくグローバル基準に適応することが求められます。



3. 企業が直面するリスク


規制違反による法的リスクだけでなく、消費者や投資家からの社会的評価低下も大きなリスクとなります。特にESG投資の拡大により、プラスチック削減への取り組みは企業価値に直結する要素となっています。また、サプライチェーンにおける包装材や部材調達に規制対応が求められるため、調達コストや物流への影響も無視できません。



4. 企業が取るべき対応策


・ 代替素材の導入:バイオプラスチックや紙素材など環境負荷の少ない材料を採用する。

・ 設計段階での工夫:リサイクルしやすい単一素材設計や軽量化による資源使用量削減を実施する。

・ リサイクルシステムへの参画:業界団体や自治体と連携し、回収・再資源化の仕組みを構築する。

・ 情報開示とステークホルダー対応:環境報告書やサステナビリティ報告にプラスチック削減目標と進捗を明記し、透明性を確保する。



5. まとめ


海洋プラスチック規制の国際的な潮流は不可逆的であり、企業には先手を打った対応が求められています。プラスチック削減はコスト負担と捉えられがちですが、技術革新やブランド価値向上につなげることで、むしろビジネスチャンスとなります。持続可能な経営を実現するためには、規制順守だけでなく、積極的な環境戦略として海洋プラスチック対策を推進することが重要です。

 
 
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