top of page

5-12. モバイルアプリを使った現場巡視と報告の効率化

  • yutofukumoto
  • 8月20日
  • 読了時間: 3分

更新日:8月22日

現場の安全管理やEHS活動を効果的に行うためには、現場巡視(パトロール)の質とスピードを高めることが重要です。従来は紙やエクセルを使ってチェックリストを記録し、後から報告書をまとめる方法が主流でしたが、手間と時間がかかり、情報の共有にも遅延が生じていました。そこで注目されているのが、モバイルアプリを活用した現場巡視と報告の効率化です。スマートフォンやタブレットを活用することで、リアルタイムで記録・共有が可能となり、業務効率と安全管理の精度が飛躍的に向上します。



1. モバイルアプリによる現場巡視のメリット


モバイルアプリを導入することで、現場巡視の記録作業が直感的かつスピーディになります。写真撮影機能を利用すれば、危険箇所を視覚的に残せるため、後の改善策検討に役立ちます。また、GPSやタイムスタンプ機能により、巡視が適切に行われたかを客観的に証明でき、監査対応にも有効です。さらに、チェックリストや報告書が自動的に生成されることで、担当者の負担を大幅に軽減できます。



2. 報告と情報共有の効率化


モバイルアプリを使えば、現場で入力したデータがクラウドに即時アップロードされ、関係者と共有できます。従来のように、紙を回収して事務所で転記する必要がなくなり、情報伝達のスピードが向上します。特に、リスクが高い事象やヒヤリハット事例は、迅速な共有と対応が求められるため、モバイルアプリのリアルタイム性が効果を発揮します。また、集めたデータは蓄積され、傾向分析やリスクマップの作成にも活用できます。



3. 導入時の留意点


モバイルアプリを導入する際は、現場の実態に合わせたチェックリストの設計が重要です。過剰に項目が多いと入力作業が煩雑になり、逆に形骸化するリスクがあります。また、操作性の悪いアプリは現場で使われなくなるため、UIのシンプルさやオフライン対応などを考慮する必要があります。さらに、導入初期には教育やトレーニングを行い、現場スタッフがスムーズに活用できる体制を整えることが欠かせません。



4. 今後の展望


モバイルアプリとAI、IoTを連携させることで、さらなる進化が期待されています。例えば、異常を自動検知してアラートを発信したり、過去データから危険エリアを予測するなど、現場巡視の役割がより高度化します。これにより、企業は予防的な安全管理を実現し、EHSリスクを低減できるでしょう。



まとめ


モバイルアプリを活用した現場巡視と報告は、効率化と安全性向上の両立を可能にする有力な手段です。リアルタイム性、データの一元管理、報告の自動化といったメリットを活かし、EHS活動を次のステージへ進化させることが期待されます。企業は積極的にモバイルソリューションを導入し、現場主導の安全文化を醸成していくべきです。

 
 
bottom of page