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7-6. OJTを通じた現場安全教育の成功事例と失敗事例

  • yutofukumoto
  • 2025年8月20日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年8月22日

現場での安全教育において、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)は最も実践的かつ効果的な手法の一つです。実際の作業環境で教育を行うことで、従業員は机上の知識ではなく、現場特有のリスクや安全対策を直接体験しながら学ぶことができます。しかし、その効果は教育の設計や指導方法に大きく左右され、成功事例と失敗事例の差が明確に表れる領域でもあります。



1. 成功事例に学ぶ要点


OJTによる成功事例の多くは、計画性と指導体制の充実にあります。例えば、大手製造業では新入社員を経験豊富な現場リーダーにペアリングし、段階的に作業を任せる方式を導入しました。リスクの少ない業務から始め、徐々に高度な作業へ移行することで、従業員は安全手順を自然に習得できました。また、定期的なフィードバックとチェックリストを活用することで、学習の進捗と安全意識の定着が確認されました。このような成功事例は、OJTが単なる「付き添い」ではなく、体系的な教育プログラムとして設計されている点に特徴があります。



2. 失敗事例から見える課題


一方で、失敗事例の多くはOJTを「現場任せ」にしてしまったケースです。例えば、教育担当者のスキル不足や、繁忙期に十分な時間を割けなかったために、形だけのOJTとなり、安全ルールが徹底されないまま独り立ちさせてしまう事例が見られます。その結果、基本的なリスク認識が欠けたまま作業に従事し、事故やヒヤリハットの発生率が高まるという問題が起きています。また、教育記録を残さなかったことで、改善点の把握や責任所在が不明確になるという課題も浮き彫りになっています。



3. 成功と失敗を分けるポイント


OJTの成否を分ける要素は、①教育計画の有無、②教育担当者の力量、③フィードバックと記録の徹底に集約されます。特に教育担当者の役割は重要で、指導力や安全意識が低い場合、OJT全体の質が著しく低下します。そのため、教育担当者自身へのトレーニングや評価制度を設けることが有効です。



4. 企業が取るべき対策


企業はOJTを効果的に運用するために、教育プログラムをマニュアル化し、現場に依存しすぎない仕組みを構築する必要があります。また、失敗事例から学び、教育の質を定期的に評価・改善する仕組みを取り入れることが、持続的な安全文化の醸成につながります。さらに、デジタルツールを活用して教育履歴を可視化することで、監査対応や従業員の能力管理も効率化できます。



まとめ


OJTを通じた現場安全教育は、成功事例から学び、失敗事例の教訓を活かすことで初めて効果を最大化できます。計画的な設計と教育担当者の力量強化を通じて、現場の安全水準を一段と高めることが可能になります。

 
 
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